archive: 2014年12月  1/2

きわどいだけじゃ燃えなくて(五話)

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 家に戻る。夫がいて子供がいるあたりまえの暮らしがある。貞淑かどうかはともかくも普段通りの妻に戻って何喰わぬ顔で過ごしている。 このとき私は思いのほか切り替えられている不思議な自分を感じていました。淫らな私に自己嫌悪のようなものはなく、良心が咎めるわけでもなく、ただちょっと軽い背徳の思いというのか、いけないことをしちゃったかなと赤い舌を出すぐらい。 むしろすっきり、晴れがましい気分になれている。妻...

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きわどいだけじゃ燃えなくて(四話)

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 中華街。そう言えばこのへんにも来てないなって思ってた。数年前まで友だちたちと遊んだところ。なのにいま記憶をたどるように歩いている。早過ぎた結婚は妻の幸せを連れてきてくれたけど女の時間を奪っていった。 レザーミニはタイトフィットで、マイクロミニと言えるほど短くない。だけど私は興奮していた。 ストッキングも穿かない生足で白い腿が露出して、それなのにノーパンです。高いヒールにふらついて、もしも転んだり...

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きわどいだけじゃ燃えなくて(三話)

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 ファミレスで注目を浴びていて体が反応しだす、あの頃の熱のようなものを感じていた。濡れるまでいかない。けれどもパンティの奥底が熱くなる感じがしてドキドキが止められなくなっていく。 ほらね、私って魅力あるでしょ。 シングルな友だちたちに見せてやりたい気分です。 それからまた外に出て歩き出してみたけれど、チラチラ視線がまつわりつくの。風が少し穏やかになっていて腿から下が生足なのに寒くはなかった。 だけ...

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きわどいだけでは燃えなくて(二話)

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 内なる声に揺さぶられた。このときはそうでした。 露出癖があるとまでは思いませんが、若い頃の私はきわどい服を好んで着ていた。女を誇れる時期は長くない。男の子たちが色めき立つのも面白く、それよりも同性の微妙な視線を意識する。 女なら本音のところに誰でもある、あなたより上なんだから…ヘンなプライドですけれど娘の頃の自分への自信なんて幼稚なものです。 主人にしても結局それでのめり込んできたわけだから、外...

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きわどいだけじゃ燃えなくて(一話)

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 乾(いぬい)陽子、アラサーな二十九よ。 学生時代の友だちなんて、いまだにシングルたくさんいるのに私はとっくにママなんです。結婚が早かった。彼は二つ上ですけれど、私が二十歳の頃から二年付き合い、私の卒業を待って結ばれた。翌年には坊やも生まれて傍目には幸せな若妻なのでしょうけれど。 クローゼットの扉を開け放って息抜きさせているときに、ふと悲しくなったのです。シングルな友だちたちは、私の歳でいまだ独身...

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夜想曲(終話) 奴隷の真意

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 それからさらに四ヶ月が過ぎていました。 亀頭に金属のカバーをされて七ヶ月。傷もほぼよくなって 付け外しができるようになっているのに外してもらえず、 七ヶ月もの間、漏らす射精しか許されていませんでした。 そのときは姉がソファで脚を広げて奴隷が舐めて、その彼 のお尻の側に私は回って、極太のディルドが勃起するペニ スバンドでアナルを突き上げていたのです。厳しい鞭の後 のお尻には乗馬鞭の青痣が刻まれてる...

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夜想曲(十二話) それからの三月

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 その日それから、将史にとってSMらしいことはなかった はず。外に連れ出して冷たい井戸水をぶっかけて、豚でも 洗うようにしてやって、いまどきあえて赤チンを体中に塗 って遊ぶ。 そのとき傷が思ったよりも残酷で、今日はもいいいいと思 えてしまった。 夕食は与えてやった。素っ裸の赤チン男に犬のポーズをさ せておき、妹と二人で嘲り笑いながら、台所にあった白い プラのボウルを置いてやり、妹と二人で一度口に入...

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夜想曲(十一話) 女の組成

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「可愛いんでしょ?」「ふッ…亜依もね…」「ンふ…」 ンふ…と鼻にかかった甘い声を漏らしたきり、亜依はほころばせた横顔をフロントウインドウに向けていた。曲がりくねった山道ではよそ見は怖い。少し行くと舗装が途切れて砂利道になり、さらに走ると薄い下草に覆われた忘れられた道になる。そろそろ夕闇が迫ってきている。山の夜は景色を明暗に塗り分けるようにやってくる。斜陽が西側の山の肩に消えたとき、山影がいきなり夜を連...

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夜想曲(十話) 壊れる人格

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 クリトリスに電撃のようなアクメのショックを感じ、栗色の長い髪を鷲づかみにして亜依を股ぐらから引き剥がしたとき、女王を見上げる亜依の眸の色が変わっていた。とろんと酔うように溶けていて、なかばイッたような牝の面持ち。口の周りを愛液と唾液できらきら光らせ、抜け落ちた女王の陰毛がへばりつき、なのに痴れ者のように艶やかに微笑んでいる。女王に捧げることのできた悦びで描いたような牝の貌。 麻衣は、そんな亜依を...

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夜想曲(九話) 魔女の片鱗

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 何かないか。麻衣は広い納屋を見渡した。乗り手をなくしたオートバイが錆びついて埃をかぶり、いつの頃のものなのか五右衛門風呂の鉄の大釜までが、板材の切れ端を突っ込まれて置かれてある。三方の壁の天井裏に近い上の方にある窓は、ガラスが汚れて茶色になって、初秋の陽光を色ガラス越しの赤い光として通している。 そしてそれらの古いものとは対照的なスキーやスノボ、そのそれぞれ用のブーツからウエアまで、いまの若者た...

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