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夜想曲(四話) 女の翼

 ピアノに向かい、自分の中に芽生えたサディズムの芽に少しだけ
水をやりながら、もう一人の自分の性欲に戸惑うようにノクターン
を弾いている。やさしいピアニシモなのだが夜風のように旋律が冷
えていると麻衣は思う。
 あのときほんの一瞬覚醒したサディズムは、得てして感情を抑え
てしまう持ち前の強さに踏みつぶされるように、きわめて論理的に、
いっときの妄想だったと回想に変わっている。これまで、そう言え
ば流されることのなかった生き方が、いまさらながらひどくつまら
ないもののように思えてきた。

 行動に移せない。亜依に対してなら実の妹という安堵も伴って吐
露できた性欲が、夫であるはずの将史には発動しない。
 こういうとき、あとさきを考えずに動いてしまえばいい。むずか
しいことを考えず、鞭や縄や、踏みつけてやるピンヒールを揃えて
しまえば必然的に動き出すものだと思うのだが、
 しかしできない。
 いつもそう。ずっとそう。行動の前に熟考がなければ動けなかっ
た麻衣という女。どうしてこうなのだろう。こういうところが、も
しかして旦那の不満なのかもしれない。亜依には揺れるところがあ
る。迫るものに感化され何となく抱かれてしまうような危うさと言
えばいいのか。
 男はそんな女が好きなのかもしれない。愛のしがらむ精神的不平
等というのか、女の危うさを支えてやりたいと思うものなのか。
 だとしたら私は違う。将史にとって私は嬉しくない女なんだと麻
衣は思った。

 スーパーで料理人が使うような先の四角い木のヘラを無意識に手
に取って、これと、革でできたスパンキングの道具のどこが違うの
か。お尻が青くなるまで打ち据えてやれば少しは気も晴れるのだろ
うが、気が晴れたってそんなものは気分であって、不倫の事実が消
えてくれるはずがない。
 などと論理的に考えて、気がつけば感情が醒めていて、未消化の
まま諦め、忘れていく。ずっとそんなことの繰り返しだったと、麻
衣はちょっと後ろを振り向き、まったく嫌な自分の過去を思い出し
ていたのだった。

 そんなときだ、今度こそ決定的に麻衣を変える言葉に触れた。
 そのときもただ何となくネットを彷徨い、妹を虐めたときの胸の
痛みを思いながら、ふと、女王と呼ばれる女のブログを読んでいた。
彼女は結婚二年目で、やはり夫の不倫をきっかけにSMを知ってい
く…。

『…だからね、結局壊れたくなかったのよ。なんのかんのと言って
みても、やっぱり好きで壊したくない。だけど謝ってくれたって許
せない。彼の想いに感動したい。そうすればまた前のように愛して
いけると思うから』

「そうよね…女ってそうよ」

『大の男が泣いて謝ってくれるのよ。本心に決まってる。心から償
おうとしてるのはわかってる。だけどダメ。感動に値する愛の証と
して血の涙を流してくれないと納得できない。それが私のはじまり
だったわ。本心を試すように責めていた。でもそれが、気づいたと
きには愛するような責めに変化していた。彼の想いに感動して、そ
れじゃもっと泣かせてあげると責めていた…』

 そんな言葉が、女同士の等しい浸透圧で素直に心に響いてくるの
だった。
 麻衣は、ノクターンを弾くようにキーボードを打っていた。メー
ル。亜依のマゾ性に揺さぶられて素直に流れた愛液のような言葉が
綴られて、送信。
 その夜、いつものように将史とは部屋を分けて眠ろうとしたとき
に、もしやと思ってノートを開く。女王の言葉が返信された。

『愛の量を思い知らせておやりなさいな。精液より女の流す愛液の
ほうが、ずっと量が多いんだとね。カタチから入ればいいわ。そう
すれば心が決まるのが女でしょ?』

 眠れなくなっていた。パソコンを消すことができなくなって、そ
のまま女王に平伏すマゾ男たちの姿を見ている。
 SMは、どうやら心のようだと気づきだす。変態行為だからこそ
普遍的な想いを織り込めるものらしい。
 鞭、縄、ペニスにかぶせる貞操帯。でもボンデージファッション
なんて無理だと思い、将史の好きそうな下着を見ていた。
 そのときふと、女王妻と奴隷夫の一歩目を生涯消えない思い出に
したいと考えた。日常そのものの家の中ではじめたくない。ラブホ
も違うし、いかにもそれらしいSMホテルも違う気がした。

 恐怖に泣き叫ぶほどのシチュエーション。それは石造りの地下牢
だったり、無人島、洞穴、深い深い森の中でもいいだろう。
 妄想が妄想を呼び、目が冴えて眠れない。
 サイトからサイトへ飛ぶうちに英語のサイトにぶつかった。胸が
苦しい。サディズムの芽が、また葉や茎を振って蠢いて、二枚葉の
間から新たな葉を開きだす。
 ステンレスの貞操具。亀頭にかぶせ、亀頭の笠ミゾを金属ピアス
で横に貫いて固定する。そんなものをつけられれば、どれほど泣こ
うが射精できない。
 苦しくて苦しくて身悶えする将史を妄想し、ふとパンティに手を
やると、あのときのようにヌメリがとろとろあふれていた。
 可哀想で可哀想で、きっと抱き締めてやりたくなる。すべてを許
して前よりもっと仲良くなれる。妄想の連鎖が麻衣を酔わせた。

 愛するための虐待。新しい思考法に刺激されるように麻衣は自慰
に耽っていた。

 泣き叫ぶシチュエーション。
 何かないかと考えてみるのだが、そうそう都合のいい場所はない。
このとき麻衣は、とにかくどこか遠出しようと漠然と考えただけだ
った。
 二日ほどした夜のこと。いつものように帰りの遅い将史に、今度
こそ仕事だと安心しつつ、麻衣は亜依の部屋にいた。陰毛を失った
女の体を平伏させ、膝で立たせて奴隷のポーズをさせてみる。乳首
をツネり、指の陵辱を待つような陰毛という邪魔者のない性穴を掻
き回す。
 それだけで眸が溶けてとろんと据わり、熱いマゾ息を吐いている。
このとき麻衣は下着だけの姿でベッドに座り、亜依が子供の頃に、
和裁をやっている母親からもらった竹の二尺定規を手に持って、奴
隷のポーズの妹の体のラインをなぞっていた。
「これで打ってあげようか。お尻もおっぱいも青くなるわよ」
 ぅ、ぅ、ぁ、ぁ…と、息喘ぎの声を漏らし、全身を桜色に染めた
亜依が、いまにも泣きそうな眸で哀願している。

「アイツに抱かれて気持ちよかった?」
「…はい」
「私から奪うつもりだった?」
「ううん、違う、お姉さまの愛した人だから私も好きになっていい
と思った」
 やっぱり。そんなことだろうと麻衣は思う。亜依が高校の頃から
のレズ関係で、まだ子供だった亜依は、同じ女として姉と性を共有
し姉と自分を同一視するようになっている。それは麻衣もそうだっ
た。亜依がイケば、その快楽がそのまま伝わり自分もイケた。姉の
ものは自分のものと考えてしまう妹の気持ちはわからなくもない。
「心から私に従うわね?」
「はい、お姉さま」
 麻衣は、竹の定規を置いてしまいベッドにうつ伏せに寝そべった。
「いいわ、しばらくは試します、心から奉仕なさい。お尻の穴を綺
麗に舐めて」
「はい! あぁぁ、お姉さま大好き」

 可愛い…一つの女心を分け合ってきた亜依を憎むことなどできな
かった。
 麻衣は尻を浮かせ、亜依は姉の黒いパンティをそっと脱がせ、真
っ白な双臀を割るように開くと、色素の集まる谷底に咲く可憐な菊
花を舐め上げた。
「むぅ…ぅン…亜依…可愛いのよ、あなたのことが」
「はい、ごめんなさい、お姉さま、悪い子でした」
 四歳の歳の差は、幼子の妹と大人の女の関係をつくるもの。亜依
は麻衣の前で小学生の自分に戻り、いつまでも子供でいたいという、
女に共通する感覚を満たすものとなっていた。子供には責任がない。
甘えていられる。そうした退行現象は女心に中に誰しも持っている
ものだ。
 ほどよい隷属への安堵。いまそれがほんの少しSMチックに進展
しただけだった。
「いいわ、おいで」
「うん!」
 泣いてしまう妹がたまらない。姉は激しく貪って、妹は激しく果
てていく。

 抱き合って、気怠い静かな時間が流れていた。

「廃屋になってるの?」
「らしいよ。いつでも貸すって」
 そこは長野の山の中。亜依の友だちの祖父の代までの実家だった。
ずっと以前に村がダムに沈んでしまい、村は散って消えてしまった。
ダムを見下ろす丘の斜面に家があり、いまはすっかり森にのまれて
人けもない。

 条件が揃った。将史を廃屋に連れ込んで、姉妹二人で泣き叫ぶま
で虐めてやる!
 サディズムの新芽に茎が生まれ、次々に葉が育ち、麻衣を押し留
めるものがなくなった。
「離婚なんて考えない、可愛いのよアイツが」
「…うん」
 麻衣は妹の濡れたような眸を見つめ、唇を貪って、にやりと笑っ
て言うのだった。
「亜依も奴隷よ…ふふふ…」
 くらくらと目眩のするような性感に亜依は堕ち込み、そんな亜依
の興奮が姉に伝わり、麻衣はサディスチックに昂まった。
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